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☆2019/11/22更新☆
【読書雑記589】『「空気」を読んでも従わない 生き苦しさからラクになる』 (鴻上尚史、岩波ジュニア新書、820円+税)。僕らが、いま生きている社会は、分断する壁があるなど、生きぐるしい社会になろうとしているし、なっているのではないか。したり顔で、「個性」が大事と「大人」はいう。しかしながら、集団の中では、目立つと浮いてしまわないか。
他人の視線を気にしながら、本当の自分は抑えつけないと暮ら辛い社会になってはいないか。この社会はどうしてこんなにも息苦しくなったのだろう。もっと自分らしく、伸び伸びと生きたい。本書は、そんな悩みを抱える若い人へのアドバイスであり処方箋だ。「空気」を読んでも従わない生き方のすすめとも言えようか。 「空気を読め」と上司や親、先生から言われ、「忖度」という言葉が流行語になるような日本に違和を感じる人は少なくない。問題なのは、それが大人に限ったことではないことだ。中高生など子どもも、状況によっては大人以上に人間関係に敏感になるよう求められ、強力な「空気」に悩まされる。本書はそうした子どもたちに向けて、日本の風土の問題に取り組んできた著者が、そういった窮屈さにどのように対処すればよいのか、一つの処方箋を示したものだ。
著者は、この息苦しさを理解するカギとして「世間」と「社会」という概念を挙げる。この二つは一見似た言葉のようにも見えるが、実際には全く性質の異なるものである。そして、息苦しさの原因になっているのは「世間」のほうなのだ。本書を読めば、日本の「世間」がなぜ窮屈に感じられるのか、だいたい理解できるだろう。また、「世間」と関連のある、同調圧力や自尊感情、スマホ(ネット)についての記述も盛り込まれている。
Smart Renewal History by The Room
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