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☆2020/2/1更新☆
≪明2月2日に投開票される京都市長選に寄せて≫番外編 ≪悼辞―前を歩いた12人 ❷「韓国の環境問題の父」と言われた学者≫ 金政(キム・ジョンヒョン)さんは、慶熙大学校(キョンヒだいがっこう)の教授を経て、立命館大学国際関係部の教授を務めた。今村正治アジア太平洋大学(APU)副学長(元)は、「韓国の環境問題の父」と言っている。立命館大学時代の先生の住まいが自宅の近くだったこともあり、たびたびお宅にお邪魔し、アルコールを交わし、意見をうかがった。1990年代初頭のこと、韓国への「偏見」が残っている時期だった。金閣寺なども案内したが、名所旧跡を見るよりも、談論を好まれた。ソウルのご自宅を訪ねる旅にも出かけ、歓待を受けた。
僕は自分の考えと立場を隠さなかった。というよりも、積極的に自らの「思想史」を語った。先生は、どちらかという「保守的思想」の持ち主だった。しかしながら、その「ちがい」は二人の交流の邪魔にはならなかった。先生は、「反省しない日本」を強いことばで批判し、遅れた韓国社会を突いた。若い時日本に密航し、東京大学で学位を得た先生はまた、日本語の達意の使い手でもあった。 1993年、僕が京都市長選挙に立候補した時、先生は選挙事務所に顔を出してくれた。最初は僕のいない時だった。だから、スタッフは驚いた。外国人、それも韓国人の登場だ。その時は、「韓国は反共国家」という認識が一般的で、その国の人が「革新陣営の井上を応援する」という図、驚きも当然と言えば当然だった。先生は、以降も辛口のアドバイスをくれた。
Smart Renewal History by The Room
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