☆2020/2/2更新☆

≪今日2月2日に投開票される京都市長選に寄せて≫その❼　小さかった頃の私の中の私に尋ねた／戦後生まれの戦争を知らない世代として育った。しかしその意味はよく解らなかった／小さかった頃の私の中の私に尋ねた／小学校の講堂で、硬い椅子に座って「原爆の子」の映画を見た。被害の歴史を学んだ／少し大きくなった頃の私の中の私に尋ねた／中学校で大好きな先生が希望しない小学校に配置転換された。なんかおかしいと感じた／もう少し大きくなった私の中の私に尋ねた／高校で部落差別や黒人差別を知った。同じ人間なのに、納得できなかった

大きくなった私の中の私に尋ねたら／障害者施設で働きたいと思い、就職し働き始めた。おかしいと思うことがいっぱい／大人になった私の中の私に尋ねた／結婚し、子どもを産み、自分以外の人の人生を考えるようになり、いっそう社会に目が向いた／私の中の私にたずねたら／あっという間に孫ができ、そして社会が急にきな臭くなってきた／何をしていたのだろうか？何をしていなかったのだろうか？／戦後世代にいつまでもなっていたいのに、戦争を知らない世代になっていたいのに、でもそれは、とてものんきな言い草／私が知らなくても、世界には小さい子どもが戦火の中で命を奪われたり、難民になり戦争のまっただなか／日本でも沖縄では、基地があり、戦闘機が空を飛ぶところで子どもたちは生きている／このまま知らなくてもよいとは思わない／私たちの力で、未来に生きる子どもたちに、戦後世代を手渡したい

私の中の私に尋ねる／選挙で意思表示することができるチャンスにどうする／平和憲法、命を懸けて守りたい／そして問いたい／あなたの中のあなたに／あなたはどうしますか？／あなたの未来をだれに、何処に託しますか？／あなたの１票がこの街の未来を決めます／その意味を解って選挙に臨みたい／小さい頃はわからなかったけれど、今その大人の責任を果たそう／子どもたちのために　【「私の中の私に尋ねる　池添素」】