|
<<前のページ
☆2020/3/13更新☆
【読書雑記619】『リハビリ 生きる力を引き出す』 (長谷川幹、岩波新書、820円+税)。僕も「リハビリ現役」、わが事として読めた。脳出血や脳梗塞、大腿骨骨折、パーキンソン病など人生の途中(中途障害者)で病気やケガをした人たちはリハビリに出会い励む。自分がもっているはずの力を引き出し、歩く、話す、働くことができるようにする。40年近く、理学・作業療法士、言語聴覚士などと一緒に取り組んできた著者が、事例を紹介し、その可能性を語る。
第1章:リハビリテーションとは何か/第2章:どのような病気,けがの人がリハビリをするのか/第3章:高次脳機能障害とは何か/第4章:人生のなかばで障害をおった人の心理/第5章:リハビリテーションで「快復」した人々の日々/第6章:高齢社会でのリハビリテーション
著者は、リハビリを「障害者をして身体的、精神的、社会的、職業的、経済的にできるかぎり有用性を回復させること」と定義している。要するに、社会的な活動を行えるまでに回復するためのケアである。リハビリというと「機能訓練」がイメージされるのだが、言語や知能、精神面での障害があった時にも言葉を交わすなどもまたリハビリの一つである。
「人生のなかばで障害をおった人の心理」の章で著者は、心的、身体的に脱する方法も取り上げている。「高齢社会でのリハビリテーション」では、高齢社会において、社会的な活動を行うためにもリハビリが大事になり、医療と福祉の各々の現場と連携がカギとなってくると言っている。変わるリハビリのあり方を知るきっかけとなる一冊。
Smart Renewal History by The Room
|