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☆2020/9/23更新☆
【読書雑記671】『千二百年の古都 闇の金脈人脈 ―バブルの支配者たち』 (坂夏樹、さくら舎、1600円+税)。京都市長選に立候補した時、市政を見直した。そこできづいたのは、このままだと京都が京都でなくなるという危惧であり恐怖だった。特に感じたのが、利権と特権に群がる人と勢力だった。
著者はバブル真っ盛りの京都にいた新聞記者、山段芳春や許永中らにしゃぶり尽くされる近畿放送事件もその目で見た。有力寺院が拝観停止をし、市政と対決した古都税紛争(主役の一方は京都仏教会)とこの事件のフィクサー。「同和団体」とサラ金業者が組んだ京都駅前地上げ事件。
本書は京都の事情を回顧したものだが、京都で勤務した新聞記者だったのだが、新しい知見が披瀝されているわけではない。「実はこんな事実が秘されていた」などといった類の掘り起こしもない。既に報道されたことあるいは、明らかにされたことの繰り返しだ。しかしながら、京都の事情に詳しくない人には、その人が持つ「京都観」をひっくり返すだろう。「美しい京都」とは別の京都がここにはある。
Smart Renewal History by The Room
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