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☆2020/9/25更新☆
【読書雑記672】『グローバル時代のアメリカ 冷戦時代から21世紀』 (古矢旬、岩波新書、900円+税)。脱工業化の途を探った70年代、保守化と冷戦が終ったレーガンの80年代、バブルの崩壊と9・11事件で幕を開けた21世紀。黄金時代を失った超大国・アメリカは、グローバル化と和解困難な国内の分極化へ向かい、今まさにトランプのアメリカはレーガンの遺産(偉大なアメリカ)を受け継ごうとしている。シリーズの最終巻。「アメリカの夢」を失い、統御不能なグローバル化と和解困難な国内の分極化へ向かうアメリカの現代史を描く。
第一章 曲がり角のアメリカ─一九七〇年代/第二章 レーガンの時代/第三章 グローバル時代の唯一の超大国/第四章 二一世紀のアメリカ/巻末に年表
著者は、いわゆるリベラルに好意的で、レーガン以降の保守、共和党には懐疑的立場が鮮明だ。しかしながら、色分けによって評価をするのではなく、各政権の内実に忠実に評価している。ブッシュ(子).については否定的で、特に911テロ以降の空気に乗じて、正副大統領が司法権や立法から行政権をないがしろにしたことを批判し、建国以来の憲法体制からの最大の逸脱との不同意を表明している。
Smart Renewal History by The Room
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