編集長の毒吐録
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☆2020/10/10更新☆

月刊誌『東京人』11月号は、「没後10年 井上ひさしの創造世界」を特集しています。月刊誌『東京人』は、1986年に、〈都市を味わい、都市を批評し、都市 を創る〉をキャッチフレーズに、新機軸の都会派総合誌として誕生したそうです。この雑誌は、「東京を舞台に生きるヒト《東京人》のあり方を模索し、彼らが創り上げていく歴史・文化・風俗・建築物・文学・風景など「東京」という舞台が生み出すさまざまな事象を、毎号の特集で探っていきます」と謳っています。

関係するページにすべてに「ひさしメモ」があります。講演のレジュメであったり、たもの(部屋の間取りであったり建物の間取りだったり・・)、架空の街の様子だったり、他人の家の様子だったりします。また手書き原稿とその直しだったりします。丁寧な仕事ぶりと「メモ魔」の様子が、ひさしの特徴ある文字と共に理解できます。散りばめられたこうしたものを観ることの「贅沢」を堪能しました。こうしたものが数十編も散りばめられています。買ってよかった!

冒頭の野田秀樹さん(劇作家、演出家)と赤坂憲雄さん(民俗学者)の「対談」のタイトルは、「諧謔精神で貫いた、その批評のまなざし。東北そして国家」です。インタビューは大竹しのぶさん(俳優)、辻萬長さん(俳優)、井上麻矢さん(こまつ座代表 )、小川荘六さん(上智大学同期生)で、エッセイは中島京子さん(作家)、永井愛さん(劇作家、演出家)、長塚圭史さん(劇作家、演出家、俳優)、井上ユリさん(井上ひさし夫人、料理研究家)です。

人形劇『ひょっこりひょうたん島』『吉里吉里人』、江戸『手鎖心中』、評伝劇『人間合格』『組曲虐殺』『頭痛肩こり樋口一葉』ほか、言葉『吉里吉里人』、どうぶつ『十一ぴきのネコ』『しみじみ日本・乃木大将』ほか、小沢昭一『四谷諧談』『しみじみ日本・乃木大将』ほか、震災『日本人のへそ』『父と暮らせば』『木の上の軍隊』などなど。“誌上初公開”という 井上ひさしの「旅のノート」も収録されています。「贅沢」な本です。

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