編集長の毒吐録
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☆2020/10/28更新☆


【『「連れ合い」と「相方」―「介助される側」と「介助する側」』(井上吉郎・池添素、ウインかもがわ<〒602-8119 京都市上京区出水通堀川西入亀屋町 321 TEL075-432-3455  FAX075-882-8053 メール saito@win-k.co.jp>、1200円+税)普及の記❺】本を読んでの感想幾つかです。

 同じ時期に夫も胃瘻の手術をしました。 娘の24時間介護があるので、ドクターに説明を聞きにいけない私に電話がかかってきて、手術の説明をされました。私は胃瘻造設を了解してないのにも拘わずにです。そして、翌日、速達用の切手が貼られた返信用封筒と共に手術承諾書が届きました。読むと手術は三日後です。家族の承諾なく、園との相談だけで、進んでいった胃瘻手術で、拒否は許されませんでした。今もこの事に申し訳ないという思いです。私のサイン一つで、手術することになって・・。その後、13年の気管切開でも、同じ思いをしましたが、その時は面と向かって言いたいことは言えたのです。

 その頃、同じように悪化した娘の気管切開の話。娘には14歳の時にも同じような話があって、本人がきつく拒否したので、「全ての責任を私が負いますので、気管切開はしないでください」と言いました。でも、呼吸が厳しくなって、それでも拒否した私に娘を可愛がってくださっていたドクターが、エアウェイにしてくださり、亡くなるまで、エアウェイで呼吸していました。「連れ合いと相方」は素敵な呼び方と思います。それぞれの立場からのお話。自分の場合と置き換えて考えました。私はどうしていたか? 何を考えていたか?介助する側される側。 見た目にはそうかもしれないですが、でもお二人の心や気持ちは違うと思うのです。私はいつも心、気持ちは介助されています。素敵な本、ありがとうございます。

新著を読みました。ありがとうございます。今日は、週に一度の講師の務めを終えて、ゆっくり昼寝をしてから、一気に読みました。吉郎さんの入院、リハビリの日々など、知らなかったことの多くを読みながら 、長い時間が経過したように振り返るのです。韓国、沖縄、京都マラソン、自立支援法原告、参院選分析…・。吉郎さんは、やはり吉郎さんで、そう生きてきたことが、受傷直後の葛藤の強さなのだと思いました。
 たぶん私だったら、ただじっと横たわりつつ、時間のなかで起こることを、見つめているだけでしょうね。
 最後の「ケアすることについて」をはじめとして、池添さんの文章、正座して読みたいものです。いつかまた、ご自分を主語にされた本を読みたいと思うのです。
 吉郎さんといっしょに生きること。これ以外の添い方は、ないのだろうと思いました。それを創ってきたのが池添さんの14 年なのですね。再度、ありがとうございます。(❻)

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