|
<<前のページ
☆2020/11/4更新☆
11月3日、京都市東山の円山野外音楽堂で、『生かそう憲法 守ろう9条11・3憲法集会in京都』が開かれました。“お邪魔虫”よろしく、僕ら7人は、音楽堂周辺で、この日付けで出版された『「連れ合い」と「相方」―「介助される側」と「介助する側」』を売りました。開会前には20冊を完売!
政党代表の後は、細胞生物学者で歌人の永田和宏さんが「コロナ危機から見える社会と憲法」と題して講演、感染症と日本学術会議を巡る話でした。一言で言うと、永田さんの話しは圧巻!石鹸による手洗いがなぜ大事なのかを入口にして、話は100年前の「スペイン風邪」(アメリカ発にもかかわらず、スペインが発表するまでどの国も隠していました)に及びました。
「新型コロナウイルスは生物ではありません。人間の細胞の表面のタンパク質とウイルスのタンパク質がピッタリ合ってしまいました。3密を避ける、石鹸で手を洗うのは感染予防に有効です。その理由、わけを伝えることが大事です。大阪の吉村知事が「うがい薬が効く」と言ったのを聞いて唖然としました。科学的根拠が曖昧な状態で一般に広がることは大変怖いことです。科学者は正確な情報を広める必要があります。専門家委員会が分科会に変えられましたが、これは危ういことです。感染症の専門家は減らされ、経済の専門家の声が大きくなりました。
PCR検査が諸外国の10分の1以下です。検査は保健所の管轄になっていますが、1994年に法改正で予算が削られ、保健所が半減しました。だからPCR検査が進まないのです。今の政府は役に立つ研究に重点的に予算配分していますが、役に立たないであろう国防には巨額のお金を使っています。
学術会議の問題は学者だけの問題ではありません。6人が任命を拒否されました。えすdここには2つの問題があると思います。まずは、定員を満たしていないから違法です。この事態を招いたのは政府です。日本学術会議のあり方を考える前に違法状態を解消するべきです。もうひとつは、菅首相が任命拒否をした理由です。優れた業績、研究が唯一の基準であって、それ以外の理由は法律に書いてありません。業績を知らずに拒否をすることはその学者に対する冒涜です。“専門知”に対する尊敬があってこそ学問は成り立ちます。
学問の自由への侵害という以前に学問そのものの否定です。軍事研究はやらないことを日本学術会議は3回も表明しました。日本学術会議は、科学者が戦争に荷担した歴史を反省して生まれた組織です。権力の意向に関係なく批判することが学術会議の存在理由です」。永田さんの言(げん)です。
Smart Renewal History by The Room
|