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☆2020/11/12更新☆
相国寺(しょうこくじ)の境内にある『承天閣(じょうてんかく)美術館』でやっている『いのりの四季 仏教美術の精華』(〜2021年1月17日)を観てきた。展覧会は、相国寺などにある寺宝を展観するもので、寺に続く行事(6月の観音懺法や10月の開山忌など)を追い、収蔵品を通じて考えるものだった。
相国寺は1394年に将軍・足利義満によって創建された禅宗寺院だ。室町から現在に至るまで、京都御所の北側に寺域が広がり、金閣寺、銀閣寺などの山外塔頭を持っている。寺院に伝来する文物は、“祈りの場”で必要とされたもので、祈りのための宗教芸術と言えようか。この展覧会で相国寺に収蔵されているものを観ることが出来た。
毎年6月17日に観音懺法が行われるそうだ(未見)。俗に、相国寺の「声明面(しょうみょうづら)」と称されるように、相国寺は、お経に節づけて奏でることを得意としてきた。観音懺法はその声明が伝わる代表的な儀礼だそうだ。江戸時代には、後水尾院が住んでいた仙洞御所で相国寺僧が儀式を行ったこともあるそうだ。その時の法具を中心に、連綿と現在に続く法要の世界を寺に残る宝具からしることが出来た。開山である夢窓疎石、第二世春屋妙葩、開基である足利義満の尊像などがまつられた開山堂では、毎年10月21日に開山忌が行われるが(未見)、その様子の一端を観ることが出来た。
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