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☆2021/2/10更新☆
≪読書新世≫❻・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●『君 死にたもうことなかれ』(吉田隆子/著・小宮多美江/編、新宿書房)の著者である作曲家・吉田隆子(1910年〜56)のオペラ「君 死にたもうことなかれ」の台本収録をメインとした著作。隆子は歌曲「君 死にたもうことなかれ」を作曲しているが(1949年4月初演)、次に手がけたのがオペラ。これは台本が完成しているが、曲は生あるうちには制作されなかった。 <若くして芸術への情熱に目覚め、それを理解しない家に反発して、・・自立の道を歩みはじめ・・、ふたりの生涯には驚くほどの共通性(本書・林光)><不世出の詩人、与謝野晶子の長詩「君 死にたもうことなかれ」の作曲を思い立ったのは、終戦の翌る年、まだ街々の焼け跡に余じんがくすぶっているような時分><明治の時代の感触をもちながらも、女の悲哀を通して鋭く戦争に抗議した晶子の「君 死にたもうことなかれ」を、現代の歌曲として生かしたい>
●『夜の歌 知られざる戦没作曲家・尾崎宗吉を追って』(窪島誠一郎、清流出版)の尾崎宗吉は1945年、戦地で30歳で命を失った作曲家。彼のことを戦没画学生慰霊美術館「無言館」館主の窪島誠一郎が記述した、人生と音楽の書。窪島は、尾崎のチェロ曲「夜の歌」を聴いてこの本を書いた。戦争が命を奪い、永遠に音楽で表現できなくしてしまった。 <あの宗吉の「夜の歌」こそ、物言わぬ「無言館」に充満し、あふれている画学生たちの声であり、言葉でないのかとさえ思ったのだ><「無言館」でコンサート「死んだ男の残したものは」がひらかれたのは2011年11月12日の夜のことである・・曲目はもちろん尾崎宗吉の遺曲だけで構成され、−「小弦楽四重奏曲」「チェロ・ソナタ」「ヴァイオリン・ソナタ第三番」、そして「夜の歌」>。戦没画学生の作品を展示している「無言館」館主ならではの書。
Smart Renewal History by The Room
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