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☆2021/3/12更新☆
【読書雑記719】『「無言館」の庭から』(窪島誠一郎、かもがわ出版、1800円+税)。無言館には、戦争犠牲者の絵などが展示されている。作品も鑑賞者も無言だ。作品は訴え鑑賞する人は感じ考える。
著者は、無言館での作品と鑑賞者の様子を記述し、戦没画学生が残した夢あるいは「無念」を浮き彫りにするアンソロジー。第1章 「無言館」の庭から(戦争と渋柿〈戦争と渋柿/K記者との系電話ほか〉)/第2章 雨よ降れ その1〈『あん時ゃどしゃぶり』/未だ桜は散らずほか〉/ 第3章 「無言館」の庭から センセイになる〈センセイになる/ 北の涯ての碑の話ほか〉/ 第4章 雨よ降れ その2〈焚火は消えた/ 微罪の愉しみほか〉/第5章 「無言館」の庭から その3〈「あの時代」の記憶(「あの時代」の記憶/ 「東亜研究所」のことほか)
信州・上田平に戦没画学生の絵を展示した無言館はあった(僕も行ったことがある)。どこまでも広がる低い山が続く。それを望む小高い丘の上に無言館と2008年にオープンした無言館第二展示館「傷ついた画布のドーム」。教会堂であるかのような空間、そこが展示室だった。無言館には、戦没画学生の作品が展示されている。そこは、静寂が支配する空間、僕は作品を無言で観ながら、無言で作品と対話した。作品も鑑賞者たる僕も「無言」だが、「無音」ではない。頭の中は、うるさいぐらいの「対話」が鳴り響いていた。
Smart Renewal History by The Room
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