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☆2021/4/10更新☆
≪読書新世≫❿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『戦没画家 靉光の生涯 ドロでだって絵は描ける』(窪島誠一郎、新日本出版社)は、靉光(あいみつ、1907〜46年)の、画業一筋の人生を、戦争との関係で描く。
<「課せられた死」と「強いられた死」の、あるいは「人間の死」と「一兵卒の死」の、いわば二つの死に「画家の生」を断ち切られた靉光の絵><靉光の絵は、絵描きの絵であって、人間の絵でしょ><「ドロでだって絵は描ける」は、・・絵の具の買いだめにはしる画家たちの油絵主義への反発><私たちすごした戦争という日の夕陽は/まだ少しも沈んじゃいない/ほんのちょっぴり昔のことさ/ほんのちょっぴり昔のことさ>
『近代秀歌』(永田和宏、岩波新書)の著者が、『しんぶん赤旗』に歌人・細胞生物学者の肩書で登場、「民意」について述べ、「歴史的な民意」としての憲法をあげている。よく言われるように、日本文学には、俳句、短歌、川柳など短い「詩」が存在する。本書での歌の鑑賞作法、歌意の解釈は「鮮やか」。
「人妻をうばはむほどの強さをば持てる男のあらば奪(と)られむ」(岡本かの子)。人妻との恋に悶々としているとき、違う男像を示す。「たとへばガサッと落葉すくふやうに私をさらって行ってはくれぬか」(河野裕子)は著者の妻の作、みずみずしい感性。
「その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな」(与謝野晶子)。晶子が鉄幹のもとに走った直後の歌、青春をたたえ、自分の行動をたたえる。「東海の小島の磯の白砂にわれは泣きぬれて蟹とたはむる」(石川啄木)。あまりにも名高い歌。「かんがへて飲み始めたる一合の二合の酒の夏のゆふぐれ」(若山牧水)。酒をこよなく愛した牧水。わずかな字数で、心の中をも表現できる歌の魅力を教えてくれる。
Smart Renewal History by The Room
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