編集長の毒吐録
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☆2021/5/9更新☆

≪読書新世≫⓬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『兵士はどこへ行った―軍用墓地と国民国家』(原田敬一、有志舎)が叙述の対象とするのは軍用墓地、つまり戦争で死んだ兵士を葬る場所のことである。国家に動員された兵士にとって、命を落とした後、国家がどのように扱うのかは大問題だった。国家が手厚く扱ってくれるからこそ、人々は戦場に出向く。著者は内外の軍用墓地に足を運び、資料を分析して、クローズアップされること少ないこの問題に光を当てる。
著者は、<異議あり!「戦争する国」づくり」>で「撃つ!『戦争する国』づくり」と題した講演をする(4月27日(日)13:30〜16:30、コープイン京都。あわせて、窪島誠一郎さんが「『無言館』のことー戦没画学生が伝えるものー」のテーマで話す。
<ソンミ村虐殺事件が忘れられた・・アメリカ合州国では、ちょうど30年以前に日本が中国でやったように東南アジアで何百万という住民を殺戮した加害者としての米国の像はきれいに消されている><日本を考えれば、「負けた戦争」イメージが強烈に打ち出され、「過った戦争」とは考えなかった><「死者との約束」を隠れ蓑にして決定権を握ろうとするのは、死者への冒涜でもある>

『日米「核密約」の全貌』(太田昌克、筑摩書房)で記述されるのは、米国の“核の傘”のもとで、戦後の国家運営をしようとする日本の政治リーダーと、日本列島に核を置くことで、自国の国家利益を追求する米国の思惑である。“核アレルギー”の強い日本なるがゆえに、「核」は「密約」の対象であり続けた。大雑把に言えば“核密約”を描くことは、戦後の歴史を語ることにも通じる。
著者の言説もあって、民主党政権下で“核密約”の存在を浮き彫りにする文書も明らかになった。 
<歴代政権は東西冷戦時代から今日に至るまで、米軍核戦力が裏打ちする抑止力に国防政策の根幹を委ねてきた」><沖縄は米国がいち早く核を陸上配備した優先地帯で、アジア最大の“核弾薬庫”><佐藤は・・ジョンソン大統領との会談で、中国の核武装に対抗するために・・「核で攻撃された場合、通常兵器の場合と同様に>日本を守ってもらいたいと要請・・大統領は快諾>

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