編集長の毒吐録
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☆2021/5/13更新☆

≪読書新世≫⓭・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『戦後史の汚点 レッドパージGHQの指示という「神話」を検証する』(明神勲、大月書店)が描こうとしているのは2点。レッドパージが重要な産業分野で行われたこともあって、闘いの牙を抜く役割を果たした。共産党員(共産主義者)を職場の外に出すことで、人々から闘いの「武器」を奪った。著者は「今そこにある現実」「今に生きる過去」の立場からレッドパージを記述している。
2点目は、そこからも出てくるのだが、レッドパージが占領軍によってすすめられたものというとらえ方をしないで、占領軍の示唆、指示、教唆の下、反共の日本政府が仕出かしたものという観点で書かれていることだ。
<日本政府・最高裁・企業経営者は単なる指令。指示の実行者、これへの加担者として免罪されることは許されず、「共同実行者」「共同正犯」><右の公職追放である「ホワイト・パージ」の停止・解除と・・「レッド・パージ」の開始・展開が交差>

『比較のなかの改憲論―日本国憲法の位置』(辻村みよ子、岩波新書)は、日本国憲法を諸外国のそれとも比較して論じている。「改正手続きが厳密すぎる」「押しつけ憲法ではないか」「家族は助け合うべき、と憲法に書くべき」「非武装平和主義は非現実的」「国民の義務より自由が保障されている」など、国民の間にある7つの疑問に答えるかたちで論がすすめられる。

著者は「熟議」の材料を示し、それゆえ、平和主義で歩んできた日本の形を変える重大事を「解釈」で変えることに反対の態度を示している。

<「3分の2が厳しすぎるから過半数にする」という議論が、いかに硬性憲法の本質を無視した雑な議論か><憲法研究会案の「憲法草案要綱」など、日本の民間の知識人たちの草案を参考にした過程が明らかにされている><自民党改正草案では、「公共の福祉に反しない限り」を「公益及び公の秩序に反しない限り」に変更しただけでなく、日本国憲法の根幹に関わる個人主義原理の表明である「個人として尊重される」という部分を、「人として尊重される」に置き換えている>

Smart Renewal History by The Room

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