編集長の毒吐録
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☆2019/3/6更新☆

<近代の京都を創った12人>
❸ヴォーリズと洋風の近代建築
ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880年〜1964)は、アメリカ合州国に生まれ、日本で数多くの西洋建築を手懸けた。1905年滋賀県立商業学校の英語科教師として来日した彼は、敬虔なるプロテスタントであり、詩人でもあり、建築家でもあり、ヴォーリズ合名会社(近江兄弟社)の創立者の一人としてメンソレータム(メンターム)を普及した実業家でもあった。

彼は、滋賀県(近江八幡YMCA会館など)、京都府、大阪府(日本基督教団大阪教会など)、兵庫県(関西学院など)、東京都(日本基督教団早稲田教会など)などの数多い建物を遺した。08年京都でも建築設計監督事務所を設立し、同志社カレッジソングなども作詞作曲した。御幸町(ごこまち)教会、復活教会、YMCA会館、 京大基督教青年会館、同志社大学致遠館、同アーモスト館、駒井家住宅、旧下村正太郎邸(大丸ヴィラ)、旧矢尾政(東華菜館)、など、「ヴォーリズ建築」は京都の街を創り、街に馴染んだ(これらの建物のすべてに僕は足を踏みいれた)。
 
いま戦前に造られた「近代建築」を解体する例が出始めている。「近代建築の宝庫」とも言える京都でだ。京都市が10年ほど前にまとめた報告書では、市内の近代建築は1749件を数えると言い、それは横浜市や神戸市をしのぐという。震災や第2次世界大戦の被害も少なく、戦後も大規模な再開発はなかったため、学校や公共建築に限られず、商業ビル、住宅、商店など、明治から大正、戦前までの各年代の多種多様な建物がそろっているからだ。

近代建築は、古代や中近世の建物とともに、京の景観を創っている。所有者は中小規模の学校や企業、個人も多く、維持管理の悩みに直面しているという。明治が遠のく中、老朽化や耐震性の悩みはますます深刻になる。「まちこわし」ゆるすまじ。

≪➊四方文吉(しかたぶんきち)と建物疎開 ❷堀川弘道と「映画の都」≫

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