編集長の毒吐録
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☆2019/3/13更新☆

【読書雑記520】『建築家ヴォーリズの「夢」―戦後民主主義・大学・キャンパス』(高澤紀恵・ 山舞竕/編、勉誠出版、4500円+税)。ヴォーリズ(1880年~1964)は多くの大学建築も手掛けた。彼は、教会、住宅、病院などの設計を行ったが、特に大学建築に力を入れた。関西学院、神戸女学院、同志社大学、明治学院などが彼の手になった。国際基督教大学(ICU)もそのひとつだ。

戦後民主主義のなかで、彼はどのようなキャンパスをつくり、どのように学問の空間をつくりあげたのか。ICUを中心とするヴォーリズの大学建築をテーマに、大学と建築家の出会いを戦後の歴史の中で読み解き、キャンパスと学問の交差、戦後と大学キャンパスについて考えた。「大学の建築」という考えたことのないテーマ。

ヴォーリズと戦後の「夢」―序にかえて 高澤紀恵//第一部 ヴォーリズとキャンパス―空間を読む//第一章 ミッション建築家ヴォーリズとICUのキャンパス計画 山形政昭/第二章 「日本で最初の学生会館」―ディッフェンドルファー記念館の建設経緯 山舞竕/第三章 空間・時代・社会―ヴォーリズのいる場所 村上陽一郎//第二部 大学と戦争―時代を読む/第四章 明日の大学 明日の都市―コミュニティとしての大学=都市 吉見俊哉/第五章 ヴォーリズの夢、そして大学の未来―ICU本館建て替え問題の向こうに 田仲康博/第六章 冷戦と民主主義の蹉跌―現実と理想の狭間で M. ウィリアム・スティール(岸佑訳)/第七章 二〇世紀のリベラルアーツの歴史の中で 立川明//第三部 ヴォーリズのことば/第八章 ヴォーリズの手紙―ある名建築家のコミュニケーション 樺島榮一郎/第九章 記憶の宿る場所―稲富昭がヴォーリズから引き継いだもの 岸佑

ICUアジア文化研究所主催のシンポジウムの記録。ICUは、戦前に航空機産業の中島飛行機三鷹研究所の跡地に建てられた。軍需産業を戦後に平和利用した一つの事例といえよう。彼は、広大な空間に大学の理念を具現化しようとした。

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