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☆2019/7/12更新☆
【読書雑記552】『平成の終焉 退位と天皇・皇后』 (原武史、岩波新書、840円+税)。平成の時代は、天皇夫妻のキャラクターもあって、昭和の天皇時代とは違う、新たなスタイルが確立された時代だった。彼らは、日本中を訪ね、思いを国民に語りかけた。夫妻が生み出した「平成流」は受け継がれるのか。皇太子、皇太子妃時代からの足跡を丹念にフォローし、「象徴」と国民との関係性を問い直す。
第1章:「おことば」を読み解く/第2章:「平成」の胚胎/第3章:「平成」の完成/第4章:ポスト平成の行方 第1章では「おことば」の全文が掲載され、一語一語の意味の分析がされている。文章とはこうやって読むものかと感心。第2章では皇太子時代の夫妻の行啓を中心に記載されている。特に広島・長崎・沖縄は面白い第3章では即位後の夫妻の行幸啓と昭和天皇との違いが述べられている。被災地訪問、海外の戦地訪問は昭和の天皇にはない場所だった。第4章では当面の予定と新天皇・皇后夫妻に代ってどういう変化が予想されるかが推測されている。
10月22日の「即位式正殿の儀」、「祝賀御列の儀」、11月14日から15日未明にかけての大嘗祭。新天皇・皇后になっての変化を、著者は「変化はある」と述べている。 平成天皇が、日本国憲法のもと、安倍晋三一派=日本会議を代表とする右派と対峙しながら立憲君主としてあるべき姿を追い求めた苦難の軌跡が描かれた一冊(言い過ぎか)だ。
平成が終わった今、平成という時代を振り返る書物が出ている、天皇・皇后夫妻に焦点を当て、次世代への展望も示しているという点でユニーク。
Smart Renewal History by The Room
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