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☆2020/9/16更新☆
昨15日、青空写真展『KYOTOGRAPHIE2020(京都国際写真祭)』の『甲斐扶佐義「鴨川逍遥」』(〜10月31日)を観に行って来ました。会場は、上京区出町(でまち)の賀茂川と高野川が合流するところで(いわゆる「出町デルタ」)周辺の3ヶ所です。あまり例を見ない野外写真展に驚き、それが魅力で僕の足を向かわせました。
写真家は僕と同年代、主に「人」、それも「町の人」にフォーカスして作品をものにしてきました。そしてその人は、出町周辺に住まいする人であり町の商店です。この何十年の移り変わりも写真に収められていました。何人かの子どもが遊ぶ姿を切り取った写真がありましたが、その画面から甲高い歓声が聞こえて来るようでした。写真家と子どもの「信頼関係」と「尊敬関係」がなせる術(すべ)なのでしょう。それは商店の大人と写真家との関係にも言えることです。
会場の一つは「タネ源」の東側の壁、賀茂川が鴨川に変わろうかというところにあります。「タネ源」という超有名なお花屋さんの壁を使っての写真展です。写真には「有名人」も写っています。それは「有名人」は風景に溶け込んでいて「有名人」でなく「ひと」として扱われています。僕にとって、この写真展は「京都論」でした。京都は「大企業」がつくる町でなく、人びとがつくる町でした。そのことを教えてくれた写真展でした。
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