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☆2021/3/5更新☆
【読書雑記717】『歴史認識から見た戦後日韓関係 「1965年体制」の歴史学・政治学的考察』 (吉澤文寿/編著、社会評論社、3800円+税)。韓国の大法院は、「徴用工」として軍需工場に動員された韓国人に対して賠償するように命じた判決を、新日鉄住金に対して下した。それはひたすら、1965年の日韓請求権協定を盾にして、現在に至る日韓関係を鋭く問うものだった。
この本は、日韓基本条約および諸協定を基礎とする「1965体制」としての日韓関係について、「歴史認識」をキーワードに、歴史学的、政治学的に理解しようとするものだ。過去を直視して理解を深めるために必要なことが書かれている。
日本政府は、輸出管理にあたって優遇措置を適用するホワイト国から韓国を除外することを閣議で決めたが、このことも契機になって、両国の関係は悪化している。日韓には歴史認識の違いが横たわっている。徴用工問題や慰安婦問題などがそれだ。日本政府は、「法的に解決済みである」と言う歴史問題だが、なぜ韓国と見解が異なるのだろうかを本書は問う。
1951年のサンフランシスコ平和条約を調印しなかった韓国とは二国間協議で解決していくものとされた。韓国とは1965年に日韓基本条約および日韓請求権協定を締結した。そして日本政府は協定に基づき、5億米ドル(無償3億米ドル、有償2億米ドル)および民間融資3億米ドルを支払っているが、これは経済協力支援という名目であり、植民地責任などについてきちんと議論がなされないまま日韓基本条約は「完全かつ最終的に解決された」とし、「解決済み」になったという経緯がある。韓国が日本に求めているのは、真摯に過去の歴史と向き合うことである。
Smart Renewal History by The Room
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