編集長の毒吐録
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☆2021/4/16更新☆

【読書雑記728】『アシュリー事件―メディカル・コントロールと新・優生思想の時代』 (児玉真美、生活書院、2300円+税)。2004年、アメリカに住む6歳になる重症重複障害の女の子・アシュリーに、両親の希望に沿って医療介入が行われた。⑴ホルモン大量投与で最終身長を制限する ⑵子宮摘出で生理と生理痛を取り除く ⑶初期乳房芽の摘出で乳房の生育を制限する、の3つだ。「重症障害のある人は、その他の人と同じ尊厳を持たない」という考えがその背景にある。

本書は、アシュリー事件の経過を中心にして、賛否両論に触れ意見がまとめられる。センセーショナルに事件を取り上げるのでなく、その背景などにも触れ、明らかなる矛盾が無視されている現状を告発し、派生する議論や社会的課題との関連が丁寧に描かれる。

「親たる当事者としては、読み進める中でかなりきつい感情を抱えながら読みました。子供の成長は日々の喜びですが、私の娘は、生活全てが介助です。まだ幼児ですが、体重が増えるにつれて、毎日の私の生活は確実に辛くなってきています。この先、もっときつい生活になるでしょう。けれど、私は、このアシュリーのご両親が、ある意味、自信をもって提唱しているという、アシュリー療法(成長抑制という医療介入)を娘に施したいなどとは全く思いません。また、そういう医療介入が、子供自身のQOLを高める、とも思えません」という発言に救われた。

こういう発言もある。「子供の成長は日々の喜びですが、私の娘は、生活全てが介助です。まだ幼児ですが、体重が増えるにつれて、毎日の私の生活は確実に辛くなってきています。この先、もっときつい生活になるでしょう。けれど、私は、このアシュリーのご両親が、ある意味、自信をもって提唱しているという、アシュリー療法(成長抑制という医療介入)を娘に施したいなどとは全く思いません。また、そういう医療介入が、子供自身のQOLを高める、とも思えません」

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