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☆2019/6/14更新☆
【読書雑記544】『〈女流〉放談―昭和を生きた女性作家たち』(イルメラ・日地谷・キルシュネライト/編、岩波書店、2900円+税)は、編者の、佐多稲子、円地文子、河野多惠子、石牟礼道子、田辺聖子、三枝和子、大庭みな子、戸川昌子、津島佑子、金井美恵子、中山千夏、瀬戸内寂聴へのインタビュー記録。36年前、駆け出しの日本文学研究者であった編者は、彼女らにインタビューし(瀬戸内寂聴は2018年)、同時に自説も述べた貴重な記録。活躍中の女性作家たちも率直に語った。共通する13問をめぐるやりとりが面白い好著。
三十余年前の1982年、編者は、数か月の日本滞在中に、当時活躍中の女性作家たちに公衆電話からアポイントを入れ、突撃インタビューを敢行した。駆け出しのドイツ人日本文学研究者であった聞き手に対し、驚くほど率直に、またくつろいで親密に語る日本の作家たちの声を、編者は引き出す。「昭和を生きた女性作家たち」の証言集。解説は詩人の伊藤比呂美。
編者は、<女性形、男性形として分けて話される表現は、以前より単純なかたちになったとしても、まだ無数に存在し、日常使われてもおり、それらが近い将来消えてしまうという見通しもない。その理由はおそらく、その「性別語」が日本的美学と連結しているから、つまり日本には「性別の美学」というものが確立されているからだ>と述べている。
また、<当たり前のように男性と女性を区別する発想は、日本の文化に深く根を下ろしている。それだけに、男女を区別しようとする発想を克服することは、日本社会にとってひときわ困難なのではないのかと考えずにはいられない>とも述べる。
Smart Renewal History by The Room
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