編集だより
☆12月2日☆家永三郎さんの訃報に感慨若干。『日本道徳思想史』『日本文化史』などの読者として、家永教科書裁判の応援者として、家永さんを知っていた。その家永さんと直接お会いしたのは、1970年の杉本判決以前に、大学祭にお呼びした折だった◆人を表現するのに、鶴のようなという言葉があるが、目の前の先生はその表現がぴったりの人で、無私の人という印象だった。学内をご案内しながらお話を聞いた中で、印象に残っているのは、学問することへの意欲だった◆『三銃士』『モンテ・クリスト伯』の作者、アレクサンドル・デュマの遺骨が11月30日、パリのパンテオンに移されたとの記事。祖母が黒人奴隷だったことなどから、死後、正当な評価を与えられていなかったという事実をはじめて知った。生誕200年の今年の出来事◆イタリア・フィレンツェでの、米国のイラク攻撃に反対する集会・デモ。作家、ダリオ・フォーが、「フィレンツェは日本人客が入れ替わり立ち代りやって来て、買い物するためにだけある街じゃない」と演説したとか(「読売新聞」11月21日)◆昨日は、詩吟の発表会と漢詩の勉強会。過去の漢詩だけでなく、旧漢字文化圏(北東アジア)共通の言語としての漢字を使ってのコミュニケーション回復・創造につながる新しい動きを実感。(編集長・井上吉郎)
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