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いよいよ、本部港から潮風に吹かれて30分の船旅で伊江島へ向かう。島に4台しかないというタクシーで数分、阿波根昌鴻主宰の反戦非暴力・農民学校の家「ヌチドゥタカラの家」に着いた。
後継者の謝花悦子さんと再会(98年の京都市教組ツアーの添乗時以来だから4年ぶりになる)。謝花さんは、「まあまあ、わざわざ京都から!?」。私は、御霊前焼香させてもらった。妻も手を合わせる。
私たちが手を合わせている間、謝花さんは、遺影の阿波根さんに語りかける。「おじいさん、わざわざ京都からきていただいたよ。ご苦労だね」。焼香の後、最後の様子を聞く。そして妻の事などに話題は移る。
謝花さんは妻と会えて嬉しいと、事務の方に、昼食の用意をするようにとおっしゃる。妻は出された茶菓子とみかんを無邪気に食べていたが、焼香だけというこちらの気持ちもあり、いくら何でもこりゃアカンと、タクシーを外に待たしているなどの口実でその場を失礼することにした。
ほうほうの態で港へ。伊江島発のフェリーが岸壁を離れる数分前、さっきの事務員さんが軽4輪で走ってきた。そして船に乗り込んで来るではないか。何事かと身構える。「これ、おばあ(謝花)が持っていってもらえと」と土産を手渡された(まるで映画みたい)。
沖縄の人の人情に触れジーンときている横で、なんと、妻はその土産袋の中をみてゴソゴソ手を伸ばしていた。人情より食い気か!?
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