前回、ばあちゃんの出番かもしれないと書きましたが、すぐにその時はやってきました。先日、お嫁ちゃんからお呼びがかかり、孫の子守りにでかけました。「ばあちゃんデビュー」です。
なんだかうれしくて、いそいそとでかけてしまいました。お嫁ちゃんの食べ物と孫の絵本、おもちゃも用意しました。お嫁ちゃんが職業安定所にでかける用事があるとのことでした。
孫の表情もかたさがとれていました。お嫁ちゃんにはこの前の孫が気になったことは言っていませんでしたが、「おかあさんにテレビのこと言われてから、なるべくテレビを見ないことにしたんです。それから表情がよくなりました」とお嫁ちゃんからきりだしてきました。おせっかいかなと気になっていたのですが、息子に言ってみて良かったようです。
寝返りができないこと、離乳食のすすめかたは、アトピー性皮膚炎、などいろんなこと話しました。若いお母さんにはいっぱいわからないことあるようです。こちらもいっぱい言ってあげたいけどいっぱい言ってしまって大丈夫かなと心配しながら、遠慮しながらになってしまいます。
嫁と姑はこんなものでしょうか。それでも口うるさい姑のほうでしょうけれど。
お嫁ちゃんが外出している間、孫と二人で公園ですごしました。暖かい春の陽射しのなか、いっしょに花や犬を見たり、ブランコ、すべり台で遊んで「ばあちゃんデビュー」を飾りました。
こんなわたしもいいんじゃない?わたしの子どもでもなく、仕事相手の子でもなく、孫というのはくすぐったい感じです。でもはりきって肩に力が入ってしまうのはわたしも初体験だから?
うつ伏せをしない、寝返りをしない孫にはしてあげたいことがいっぱいあります。「だから言ったでしょ?」の思いはあります。でも「夜中は二時間おきに起きるので大変です」と疲れているお嫁ちゃんを追いたてるようなことは言えませんでした。
お嫁ちゃんには「映画や美容室、デパートなどにでかけてゆっくりしてきたら?わたしが預かるから」と話しました。できるだけ協力したいと思います。
お嫁ちゃんも公開の保育園や児童館にでかけたりして、動き始めたようです。こんなふうに初めての子育てはスタートするのかもしれません。
なにはともあれ、わたしの「ばあちゃんデビュー」させてくれてありがとう。
(このあと、息子にも子育てを頑張るように、お嫁ちゃんを助けるように伝えました) |
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筆者紹介 |
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渡辺 加代子
1955年、千葉県生まれ。ホームヘルパー。 23、21、17、11歳の4人の子どもの母親、上3人は男の子。
長男は19歳で結婚、15歳から海外生活が多く、アフリカでサッカーのプロ選手だったこともあり、現在、BMX自転車のプロ競技者。二男あふるさんは、丹波養護学校卒業後京都市内のパン屋で働く。絵描きとしてのデビューは2003年3月。三男は日本将棋連盟のプロ棋士養成所である奨励会の会員。5才のときから保育園に通えなくなり、小中高と不登校。フリースクールにたまに顔を出す。長女は小学校を4日だけ体験、フリースクールも3年ほど行ってない。引きこもりにしては穏やかで、成長もはやい。友達とは遊ぶ。思春期真っ只中。
「三人の子と年1回の海外旅行を楽しむことを目標にしているが、2回しか行けていない」と嘆きつつ、「 三男の暴れがすごかったので、いろんなことが転換してしまった。つらい体験だったけど、やり直しができてよかった。おかしな子ばかりで、まだ子育ての現役を痛感させられる」と屈託なく微笑む不思議な人。
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