●第110回(04年3月17日掲載)

   
 
   

 
  娘が途上国で仕事へ 衝撃の父親は大反対

 一人娘が親元を離れて、この春から外国へ行こうとしています。発展途上国で仕事をするというのです。私たち夫婦は大反対ですが、本人は淡々と準備を進め、研修に行きました。
 
 歳をとってやっとできた子なので、そばにおいて結婚させ、孫と遊びたいと私たちなりに勝手な夢をもっていたので、青天の霹靂でした。特に父親はショックが強く、こんな物騒な世界情勢の中で、海外に送り出す不安と置いてきぼりを食らったような寂しさから晩酌が増えています。
 
 自分の将来は自分で決めるしかないと私自身はこのごろ思い、何とか援助をしたいと思っています。機嫌を損ねた夫の顔色を見ながら、娘より夫を扱いかねています。いやみを言う相手が消えた今、お前の育て方が悪いと私を責めます。

   
   
   

 
  いまは「葛藤」の時期 必ず分かりあえる

 実は、私の娘も海外青年協力隊で、2年間アフリカに行っていました。娘にきくと、ほとんどの女性隊員は家族から反対されたそうです。反対されても、それに優る使命感・チャレンジ精神があっての決心なのでしょう。
 
 自分のことは自分で決め、強い意志をもった娘さんに育てられたという点で、ご両親たちに拍手したいですね。娘さんの意思を尊重しようというあなたも、社会情勢などから心配されているお父さんも、娘を愛する気持ちは同じ。家族で意見が違うことが一時期あっても、必ず分かり合える日が来ると思いませんか。
 
 今は赴任先の様子もわからず心配ばかりのお父さんも、状況がわかるにつれ、落ち着いてこられることでしょう。自分でも色々調べて無事に過ごせるための知恵を娘さんに授けたり、他の人には娘を誇ったりと、きっとよい支援者になられます。
 
 実は、私も赴任先の国の事情を、知らない・わからないということが大きな不安の元でした。はじめは電話・メールで日々の無事を確認し、やがて訪問してみてやっと安心して眠れるようになりました。娘さんも危機管理や自分の健康を守る術を研修中に学び、不安を乗り越えて行くのです。
 
 今はお父さんも葛藤の時期です。そういう二人を見守ってあげて下さい。応援できると淋しさは和らぎます。

(回答者:山崎祥子)


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