坂口君の八面六臂
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☆08/15更新☆

第410回 

 小欄の連載も最後となる。
 京都駅近くの居酒屋で、井上吉郎さんに『福祉広場』への連載を打診された時、周囲から文章を書く能力が長けている」と評価されていた私は有頂天になった。
 しかし、それが“自意識過剰”だということも痛感したのも本誌連載だった。
 『八面六臂』という身丈に合わない表題の下、私は多種多様なモノに対する自らの意見を文章で連ねた。
 それは、時にどこかの研修の題材となり、時に顰蹙や怒りを買い、時に井上さんから厳しい指摘を受けた。しかし、それが大学進学のきっかけとなり、拙著の出版へとつながったことは間違いない。
 また、小欄で、私は大切な人への思いも吐露した。その人は、恥ずかしい、公私混同といいつつも、他界する直前まで私の思いに応えようとしてくれた。
 決して真面目な寄稿者とはいえなかった私だが、本誌の存在は多大なものだったし、それは今後も変わることはない。
 言葉は尽きない。だが、最後に一言……。
 ありがとうございました。

 筆者紹介
坂口賢洋 (さかぐちまさひろ)
1971年生まれ。脳性麻痺(マヒアテトーゼ型)の障害をもつ。「かろうじて自力歩行できる」とは自己評価。滋賀県内の養護学校高等部を卒業後、愛知県障害者職業訓練校を経て共同作業所(現授産施設:印刷事業)でデータ入力に従事する。障害者の生活と権利を守る滋賀県連絡協議会事務局員、全国障害者問題研究会機関誌「みんなのねがい」編集委員を務め、滋賀肢体障害者の会「みずのわ」副会長として活動する。 
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