小欄の連載も最後となる。
京都駅近くの居酒屋で、井上吉郎さんに『福祉広場』への連載を打診された時、周囲から文章を書く能力が長けている」と評価されていた私は有頂天になった。
しかし、それが“自意識過剰”だということも痛感したのも本誌連載だった。
『八面六臂』という身丈に合わない表題の下、私は多種多様なモノに対する自らの意見を文章で連ねた。
それは、時にどこかの研修の題材となり、時に顰蹙や怒りを買い、時に井上さんから厳しい指摘を受けた。しかし、それが大学進学のきっかけとなり、拙著の出版へとつながったことは間違いない。
また、小欄で、私は大切な人への思いも吐露した。その人は、恥ずかしい、公私混同といいつつも、他界する直前まで私の思いに応えようとしてくれた。
決して真面目な寄稿者とはいえなかった私だが、本誌の存在は多大なものだったし、それは今後も変わることはない。
言葉は尽きない。だが、最後に一言……。
ありがとうございました。
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