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京都市学校歴史博物館
京都市学校歴史博物館というところで「京都における特別支援教育のあゆみ」という企画展をしているというポスターをみかけて、祝日の月曜日に行ってみた。
博物館は、開智小学校の建物を利用しており、御幸町通仏光寺を下がったところ、四条通からも近い。
常設展示と企画展示があり、常設展は、京都の学校の歴史がよくわかる。知らないことばかりだった。日本で最初の学区制の小学校がつくられたこと、小学校を作るために子どもがいる家もいない家も竈(かまど)ごとに寄付を集めたこと。印象に残ったのは、昭和14年の「冬休みの友」の表紙の絵が兵士と武器だったこと、そして、給食の見本も展示されていたのだが、私が保育園、小学生の頃使っていたアルマイトの食器が手にとって触れる展示物になっていた。アルマイトの食器は、もはや歴史上のものになっていた。
企画展の方で印象に残った展示のひとつは、昭和26年に行われた発達検査結果の統計。その頃はまだ、K式発達検査は使われておらず、7種類ある検査のいずれかが使われていた。支援が必要な子どもの数の統計が出されていたのだが、今とどれくらい割合が違うのかが気になった。もうひとつは、1968年に京都府が広報映画としてつくった「人」という映像資料。当時、障害の重い子どもさんは就学猶予といって、学校に行っていなかった。家庭で過ごしている様子や、ある脳性まひの女の子が学校に行きたいと、普通学級の授業に参加したり、育成学級、養護学校の見学に行き、養護学校に通うまでの様子が記録されていた。当時の紫明小学校の育成学級での授業の様子、向日が丘養護学校で行われていた機能訓練の様子なども出てくる。この映画は、私が生まれた頃に作られているのだが、映し出された映像は私の想像以上に“昔”だった。私とそれほど歳が変わらない同世代の障害をもつ子どもたちが、当時このような状況にあったことは衝撃だった。一方、映像の中で障害児者を守る与謝丹後集会の講演で演者が「障害は自己責任ではない」と訴えていた。“このセリフ、昨日の自立支援法10年の集会でも聞いたような・・・”と時が流れても変わりにくいことがあることにもあらためて気づかされた。
企画展は、3月29日まで行われています。興味のある方は、ぜひ。 ひろば 市原
日時 2016年01月16日 01:43 |
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