 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
|
 |
 |
| <生活保護> |
 |
|
| Q: |
保険金を返納しろといわれて困っています。
生活保護を受給されている方が、娘さん(別居の車に同乗中、事故にあって、保険金が支払われるのですが、その保険金を生活資力とみなし、返還しなさい、という命令が福祉事務所から出た、というものです。 事故の保険金は、税金もかけられない性格のものですし、民間の金融機関(含むサラ金)もこういう類のお金からは、返済させてはいけないことになっているようです。 また、保険金は賠償保険金であり、凹んだ部分を 修復させる性格で、稼いだお金ではないので、返還の対象にはならない、と思うのですが、どうでしょうか。 何回か福祉事務所とやりとりしましたが、要領を得ず、最終的に出てきたのは、昭和47年に厚生省がこの保険金に対する通達を出している、ということでした。つまり、保険金は資力とみなす、というものです。 (K.M 45歳 男性 自営業) |
| A: |
交通事故の被害者は・身体を傷め、さまざまな不都合も被ります。これに対して支払われたお金を、一般の「収入」と同じように見られる(扱われる)。まったく納得できません、同感です。「せめて、これくらいは収入と見なさないでほしい」と多くの人が思っています。 まずは、生活保護の基本的な仕組みから説明します。各世帝にはそれぞれ、国が決めた最低生活費(生活保護基準)がありますが、この最低生活費と実際の収入との差額を支給するのが、生活保護の基本の仕蛆みです。したがって、収入が最低生活費を上回ると「保護を必要としない状態」となリ、保護は廃止されることになります。 そして、生活保護受給中の世帯にとって、基本的には「入ってくるすべてのお金」が収入とされます。これを「収入認定」といいます。給与、子供のアルバイト、営業利益、老齢年金、障害年金、児童扶養手当など、また、借入金、親族からの援助金、そして、交通事故などの補償金も「収入認定」され、「お金」だけでなく、野菜やお米、勤め先での賄いなどの現物も収入認定されます。 ただし、勤労の結果得た収入には、一定の「勤労控除」があり、収入から控除額を差し引いた残りを「収入認定」しています。 また、例外的に「収入と認定しないもの」を定めています。 たとえば「出産、就職、結婚、葬祭の祝い金、香典などで、社会通念上収入として認定することが適当でないもの」、戦没者遺族の弔慰金、被爆者への手当、公害被害者への手当などなどです。 交通事故の補償金は大きく分けて以下の4つになろうかと思います。
(1)医療費、通院費用,介添えなどの費用などの額。(これは収入認定されない) (2)就労できなくなり、減った(途絶えた)収入の補填。 (3)痛みや不都合に対する慰謝料。 (4)後遺障害に対する補償。
このうち、(3)は、収入と認定するには無理があると、私は思いますし、多くの方からも同様の声が出されています。
[具体的な対応]
厚生事務次官通知第7−3に、「収入認定しないこと」と、(ア)〜(オ)まで定められています。 その中の(オ)に、「災書等によって損書を受けたことにより臨時的に受ける補償金、保険金又は見舞金のうち、当該被保護世帯の自立更生のために当てられる額」とあります。この通知を生かして、例えば故障した冷蔵庫や洗濯機などの購入賛用を、保険金額から控除することを求めましょう。その他、生活保護から支給されないが、当面必要な物品の購入費用などを控除するよう求めましょう。「自立更生」とは、ずいぶん幅の広い概念で、これは、生活保護制度の「柔構造」に根差しています。
《追伸》 交通事故の保険金のうち、「せめて慰謝料部分だけでも認定するな」。このことを実現するためには審査請求(不服申し立て)⇒訴訟へと連なる運動も考えられます。 (回答者:高橋瞬作・全京都生活と権利を守る会連合会事務局長) |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
|