物価上昇(インフレ傾向)に歯止めがかからない。当然のことながら”物価上昇”には様々な要因が考えられ、幾度かこの現象を経験したこの国の庶民は(そのからくりは別として)、この現象により自らの所得も向上したことで経済好況の代名詞と考えられてきたこの現象。しかし今回は少し違う。ほとんどのマスコミが経済停滞という報道を行い、現実の中で多くの庶民の所得が平行線のみならずマイナス状態にあるのだから今回のこの現象は国民にとって大きな痛手となる。
特に、この現象は低額状況にある国民年金のみでの生活している高齢者や、これまた異常な低額である障害基礎年金のみ、はたまたプラスといえども薄給、いやいや微給というべき作業所からの給料で生活している障害者にとって死への序曲ともいっても過言ではなく、どうしても家族に頼らざるを得ない。所得保障と同時に、このような経済変動への対応も運動課題として提起していく必要がある。
摩訶不思議なのは、この現象が天災などの自然的不況や何らかの国際的摩擦を要因としたものではなく、一部の人間によるマネーゲーム(投機)に大きく左右されているということだ。この遊戯をはじめとした投機や株式投資などにとんと疎い私だが、聞くところによれば、この遊戯に日本の国家予算と同額の資金が一晩で動く・・・という話に面食らった。投機家である彼らは自らの収益のためにあらゆる市場の商品の値をつりあげる。IT社会といわれて久しい。投機家である彼らは、涼しい部屋で冷えた麦酒でも片手にコンピューターにて商品の値を左右していることだろう。しかし、この投機家の気儘な遊戯の被害者は暑い空の下で額に汗を流して働いている庶民だということは間違いない事実だ。
新自由主義とは弱肉強食の社会だ。非福祉、非協同の社会を推し進める反面、逆位置にある利潤追求には何の制御も示していない。その結果、凡愚な私には理解できない事件が多発している。
サミットでは、このことについて何ら解決策を示さなかった。新自由主義者と投機家集団にその生命線を握られている方々に期待はしていなかったものの、世界のリーダーとして自負する方々の会議には物足りないと思うのは私だけだろうか。
物価高、貧困、自立支援法・・・。多くのことが頭をよぎる。熱帯夜のせいか今夜も寝苦しい。 |
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| 筆者紹介 |
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坂口賢洋 (さかぐちまさひろ)
1971年生まれ。脳性麻痺(マヒアテトーゼ型)の障害をもつ。「かろうじて自力歩行できる」とは自己評価。滋賀県内の養護学校高等部を卒業後、愛知県障害者職業訓練校を経て共同作業所(現授産施設:印刷事業)でデータ入力に従事する。障害者の生活と権利を守る滋賀県連絡協議会事務局員、全国障害者問題研究会機関誌「みんなのねがい」編集委員を務め、滋賀肢体障害者の会「みずのわ」副会長として活動する。
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